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山間のような海沿いの小駅、賀田駅 |
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関西本線の亀山を起点に日本最大の半島紀伊半島の沿海地区を辿り、和歌山市までを結ぶ延長384.2キロの長距離幹線。和歌山駅からの末端区間を除いてほぼ全線に渡り優等列車の設定があります。三重県と和歌山県を通りますが、路線は和歌山県最初の駅新宮で大別され、以東は非電化線でJR東海管轄、以西は電化線でJR西日本が管轄しています。
JR東海管内は優等列車系統でいうと名古屋圏との流動がメインとなっており、列車は起点亀山を通らずに伊勢鉄道を経由して津から流入します。運転頻度の高い快速列車は参宮線へ向かうため、名古屋圏のインターシティ線としては松阪・多気までで、以降は短距離流動と観光需要のローカル線風情が増します。多気以遠は熊野市までは海岸線もリアス式で山越えも多く、入り江の都市・集落を拾うようなルート取りですが、その区間は紀勢本線でも最終開通区間で、長大トンネルが連続します。沿海路線のイメージの強い路線ですが実際車窓に海を望む区間はJR東海区間では多くはなく、むしろ郷愁を誘う鄙びた里山の光景が展開します。紀勢本線は特にJR東海区間は、幹線とは言えローカル線ですが、紀伊半島の交通事情はお世辞にも良いと言えず、他地区以上に鉄道は重要な役割を担っています。現在延伸中の紀勢自動車道が延伸すると役割も変わっていくのかもしれません。
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