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元西武鉄道の16010形特急「うなづき」 |
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富山県内の民鉄線で、ローカル線としては総延長108.6キロとトップクラスの距離を誇る地方民鉄の雄。「地鉄」と呼ばれています。全国的に知られるのは、全国の様々な民鉄路線で活躍した車両群が集まっていることと、特徴的で古い木造駅舎群。所々で鉄道の原風景とも言えるべき光景を見ることができます。また立山や立山から先のアルペンルート、宇奈月温泉・黒部峡谷と全国規模の観光地を控え、国鉄・JRや名鉄からの直通運転を行っていた歴史もあります。
路線は現在は本線、不二越上滝線、立山線の3系統と軌道の市内線から成りますが、不二越上滝線と市内線は戸籍上は数線に分かれます。生い立ちは複雑で、昭和18年に富山電気鉄道を母体として民鉄5社が合併して成立、その後現在の万葉線など自社内の数線を廃止して現在に至ります。当初同規模の路線延長を誇った京福電鉄(現在のえちぜん鉄道)や北陸鉄道の現状を思うと、こと鉄道事業に関しては驚くべき健闘ぶりと言えるでしょう。平成21年には0.9キロの軌道線、富山都心線を開業させ、既設線を合わせた片方向の市内環状運転を開始、令和2年にはかつて国有化により経営分離した富山港線を再合併し、市内線との直通運転を開始するなど動きは活発です。 |
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