|
新疋田駅を通過する683系特急「サンダーバード」 |
|
元来東海道本線米原と信越本線直江津を結ぶ356.5キロの幹線として敷設された幹線でした。関西と東北・北海道を結ぶ日本海縦貫線の一部を担う路線で、全線複線電化されています。特徴として電源方式の複雑さが挙げられ、敦賀〜糸魚川が交流電化、その前後が直流電化となっており、中間区間は全国初の本格的な交流電化路線です。ところが全国的にはその他の交流電化区間は新幹線と北海道・東北、九州のみで、本州の中央に浮島のように取り残された区間となってしまいました。これがネックとなってJR後のテコ入れが遅れ、結果としてJR化以後も国鉄型車両が多く残る、最後の特急街道として注目されました。
路線の大きな転換点となったのは整備新幹線である北陸新幹線の延伸で、上り方から平成27年に金沢まで、令和6年に敦賀までと延伸した結果、敦賀以遠が並行在来線としてJRから切り離され、JR北陸本線はなんと米原〜敦賀間45.9キロと従来の約13%を残すのみの、ほぼ滋賀県内の路線となりました。路線名である「北陸」には2駅引っかかるに過ぎず、「北陸」ではなく「北陸へ向かう」路線となりました。元沿線の地元民としては虚無感以外に何ものもありません。 |
|