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いすみ350型DCを使用する普通列車(西畑駅) |
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いすみ市大原から西方の房総半島内陸部の大多喜町の中心地区を通り、上総中野までを結ぶ26.8キロの非電化ローカル線です。ルーツは国鉄木原線で、国鉄再建法に基づきJR発足直後の昭和63年に第3セクターへ移管されています。路線の敷設自体は昭和5〜9年とそれなりに歴史のある路線で、また国鉄線由来のため起点大原駅はJR外房線大原駅と同一構内を使用します。首都圏ロカール線とは言え沿線人口は決して多くはなく、平均乗降者一桁前半という駅も複数あります。そのため観光客誘致策も力を入れており、夷隅川に沿う素朴な沿線風景をムーミン谷に見立て、ラッピング列車「ムーミン列車」を運行したり、国鉄型気動車キハ28、キハ52を譲り受け、国鉄時の塗装で走らせたり、食事提供のあるグルメ列車を運行したりと、観光志向の列車を運行してきました。また近年は駅のネーミングライツを販売し運営費を補完しています。
尚国鉄木原線は元来上総中野ではなく久留里線上総亀山に接続して外房と木更津を結ぶ計画の路線でした。上総中野には五井から外房の安房小湊を目指して敷設された小湊鐵道線が達しており、双方夢半ばの盲腸線同士が接続し、当初意としなかった方面への房総縦貫線を形成しています。
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