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稚内駅の路線最北端 |
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道北の中心都市旭川と最北の市稚内市を結ぶ約260キロの長距離路線。本線を名乗りながらも起点付近で石北本線が分岐して以降は一切の支線を持たずに黙々と北を目指し続ける孤高の路線です。とは言いながらその実情は相次ぐ廃線の結果であり、かつては名寄から名寄本線と深名線、美深から美幸線、音威子府から天北線、幌延から羽幌線が分岐、南稚内で分岐していた天北線が再度合流するといった具合で、それどころか未成区間のあった美幸線を除きその支線全てが100キロを越す長距離線で、さらに天北線などは興浜北線という孫支線も持っていたという、堂々たる本線でした。このように北海道廃線地図の縮図のような路線ですが、実際特に名寄以北は沿線人口も少なく、稚内を目指すための路線の様相を呈しているため、平成に入ってからも過疎地域の廃止駅が続々と出ています。
路線の大部分は日本4位の大河天塩川に沿い、260キロの内陸線にして途中のトンネルは1本のみという低地帯を行く路線で、車窓はむしろ淡々としていますが、この路線の魅力は最北へ向かう実感とそれを盛り立てる荒涼感だと思います。もちろん一般には路線終盤の抜海駅付近で望む利尻富士が全国屈指の車窓風景として絶大な人気を誇っているのは周知のところでしょう。 |
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