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岩泉小本駅での普通列車の離合 |
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大船渡市の盛駅と久慈駅を結ぶリアス線を運営する、昭和59年発足の本邦初の国鉄線転換による第三セクター会社です。路線は社名のとおり三陸海岸沿いに走り、石巻線・気仙沼線から八戸線にかけての三陸縦貫線の一翼を担います。発足時は盛〜釜石の南リアス線と宮古〜久慈の北リアス線に分かれ、各路線の生い立ちは、盛〜田老の国鉄盛線、宮古〜吉浜の国鉄宮古線、久慈〜普代の国鉄久慈線を出自とし、これらの路線を引き継ぐとともに残りの区間を新規に開業させての発足でした。発足から当初10年は経営も好調で、全国の第三セクター線の誕生を後押しましたが、少子化や過疎化で経営は悪化、観光客誘致など経営改善に取り組んでいます。
平成23年の東日本大震災では多くの区間で津波により大被害を受けましたが、JR線に先駆けて震災発生のわずか5日後に一部区間の運転を再開、「列車が走った」という事実が国内に大きな感動を与えました。全線にわたって敷設が比較的新しいため、トンネルや高台を走る区間が多かったことも幸いし、その後も国の補助を受けながら順次復旧、復興のシンボルとして被災地を大いに勇気づけました。
平成31年には震災以来7年運休していたJR山田線釜石〜宮古間を復旧のうえ移管させた結果、南北のリアス線が接続し、総距離163キロの三セク線最長路線となりました。 |
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