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廃止区間の地区中心駅幾寅駅 |
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根室本線中間区間で、令和6年4月の廃止区間。元々は函館・札幌方面から帯広・釧路方面へ向かうメインルートの一部でしたが、石勝線開業以来は長距離輸送のバイパス機能は失われ、富良野市と南富良野町のローカル輸送に性格を変えていました。山部駅、幾寅駅周辺に比較的まとまった集落がある以外は人口は少なく、かつ上川地方と十勝地方の境界の流動も少ない山間地帯で列車運行も疎な区間でした。
JR北海道が平成28年に自力で維持困難な路線として発表した区間に挙げられた直後に台風被害を受けて東鹿越〜新得間が長期運休となり、そのまま復旧されずに廃線となりました。JR線で整備新幹線の並行在来線以外で本線級の路線が分断される形で廃止となる初の事例となりましたが、これを復旧・維持した場合の損失試算は年間10億円弱と、豪雪と過疎という如何ともしがたい北海道の根本的な事情がここにも現れた格好です。 |
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