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HSOR100形普通列車(肥後高田駅) |
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平成16年、整備新幹線である九州新幹線の新八代〜鹿児島中央間部分開業に伴い、並行在来線である鹿児島本線の一部、八代〜川内間を移管して運営する第3セクター鉄道。営業区間116.9キロは現在3セク線第3位の長さで、ちほく高原鉄道廃止から青い森鉄道八戸〜青森間移管までの間は3セク線最長でした。運行区間は熊本県と鹿児島県の二県にまたがり、それゆえ県境の、人口が少なく流動の希薄な区間も含みます。開業当初より輸送人口の伸びは期待し難かったため、全線電化区間ながら車両は1〜2両のディーゼルカーで運行され、この区間の電化は専ら貨物列車用となっています。優等列車の設定はありませんが、通勤快速の設定があるほか、八代海・東シナ海に沿う風光明媚な車窓を活かした観光列車も運行を始めています。
九州新幹線鹿児島ルートは平成23年に全通しましたが、並行在来線となる鹿児島本線が3セク移管されたのはこの区間のみ。さらに西九州ルートも長崎本線・佐世保線ともJR残置の予定とあっては、特に新幹線の恩恵を受けなかった阿久根市などはやり切れない思いもあるのではないかと思います。せめて3セクならではの、JRではできなかった地域密着型の発展を望みたいものです。これは北陸本線を同じく3セク化された北陸の人間としての願いでもあったりします。 |
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