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志津川駅付近の海沿い区間 |
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石巻線前谷地から宮城県北端の気仙沼までを結んでいた気仙沼線のうち、平成23年の東日本大震災に被災し、鉄道として復旧できずに令和2年廃線となった区間です。廃線の原因は津波で、廃止区間は基本的に海沿いの区間でした。この間陸前戸倉、志津川、歌津、陸前港、陸前小泉、小金沢、最知、松岩、南気仙沼の9つの駅が全壊、その他橋梁を含む各所で路盤が流失して壊滅状態となりました。
震災2年後の平成25年には大船渡線末端部とともに、路盤の一部を専用道に改修したBRTとして仮復旧しましたが、この区間の鉄路としての復旧には単なる復旧以外に再度の被災を避けるためのルート変更も求められるため、費用には700億が試算され、JR東日本は復旧を断念、震災から9年後の令和2年4月1日をもって廃線となりました。廃線後はBRT化されたとは言え一般道を使用している区間も多く、今後は路盤跡を利用した専用道区間も増える見込みです。BRT化により運行本数は大幅に増え、さらに駅(停留所)数は増えたことから地元としては利便性が上がった面も大きく、ローカルな公共交通のインフラとしては最適解だったのではないかと思います。ただし状況は理解はするものの、残念な廃線だったと思ってしまうのは、個人的には否めないところです。 |
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