高山本線猪谷


猪谷		INOTANI

飛越国境の宿場町の駅。ここからJR西日本に管轄が変わります。この辺りで高山盆地から並行してきた宮川は、高原川と合流して神通川となり、大きなＶ字峡を形成します。神岡方面への三井金属鉱業神岡鉄道、その後敷設された国鉄神岡線（のち神岡鉄道）の分岐駅でした。

堂々とした木造駅舎です。金沢支社内の高山本線の木造駅舎はツートーンカラーに塗られています。猪谷駅は白と茶です。（H17.10撮影）

駅舎内。無人化され窓口は塞がれています。待合室側には売店跡でしょう、自販機が充実しています。

駅舎を出ると長い構内踏切があり、ホーム中央部に接続しています。手前２線は留置線です。

ホームは１面３線。折り返し列車も多く、特急列車も停車します。これは猪谷の地よりも、奥飛騨最大の後背地、神岡町を控えているからでしょう。

広大な構内を持ちますが、客貨とも扱う列車は減少しており、線路は一部撤去されています。跨線しているのは水路橋か、三井金属鉱業神岡鉄道の遺構かもしれません。

かなり狭い神岡鉄道の３番ホームは、構内踏切の接続するホーム中央より上り方の行止り線です。駅名標はJR西日本様式ですが、下り方隣は飛騨中山となっています。（※神岡鉄道はH18.11に廃止となり、現在はレールが撤去されています。）

JR西日本、JR東海、神岡鉄道の３社の列車が続々と到着し、山間の駅が賑わいを見せるひと時。この光景は、JR東海方面が災害運休中に神岡鉄道が廃止になったので、平成16年10月を最後に過去帖入りとなりました。