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起点石越駅停車中の普通列車 |
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大正7年に栗原軌道という軽便鉄道として開業した歴史のある路線。昭和17年に全通し、終点のある鴬沢町の細倉鉱山の物資輸送を主に次第に基盤を強化、昭和17年に電化、昭和27年に改軌し、起点石越駅から旧国鉄線への乗り入れも実施していました。ところが鉱山路線のご他聞に漏れず、昭和63年に細倉鉱山が閉山すると一気に斜陽化しました。この間紆余曲折を経ながら栗原電鉄が経営母体となっていましたが、赤字に耐え切れず、平成5年に地元自治体の出資により誕生した第3セクター鉄道がくりはら田園鉄道(改称は平成7年)でした。3セク化にあたり老朽化した電化施設を廃止し、再非電化という珍しい措置を施すなど経営努力は払われましたがやはり経営状況は好転せず、平成19年3月末をもって廃止、バス転換となりました。最終の社名が表すとおり田園地帯を進む長閑なローカル線ではありましたが、その実3セク化を含めた経営母体の変遷のほか、路線延伸、電化、改軌、他社線乗入、部分廃止など、鉱山由来の鉄道を象徴するような発展と凋落を濃縮した波乱万丈の路線でした。 |
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