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曹洞宗大本山永平寺至近にあった終点永平寺駅 |
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現在の第三セクターえちぜん鉄道の前身、京福電鉄福井支社最新にして最後の廃止路線。もともと国鉄金津駅(現JR芦原温泉駅)を起点に、旧丸岡市街地を通って東古市、永平寺に達していた路線ですが、昭和44年に京福電鉄越前本線接続駅である東古市駅以降を残して廃止されました。その結果全線廃止の時点ではわずか4駅から構成される、永平寺町の町域内のみを走る路線となっていました。
この路線の一番の存在理由は終着の永平寺駅。曹洞宗総本山永平寺の門前駅と、越前本線を介して福井駅、ひいてはJR線に接続していた観光色の強い路線でした。しかしその参拝客の足も次第に観光バスに奪われ、京福電鉄の廃止対象路線に。さらには京福電鉄が鉄道事業の撤退を申請していた平成12年と13年、越前本線内で二度に渡る列車衝突事故が起き、それをきっかけに京福電鉄全線が運行休止となりました。そしてその運休中の平成14年、永平寺線のみ廃止が決定されました。越前本線と三国芦原線がえちぜん鉄道への移行整備が進む中、永平寺線のみが線路を剥がされ、77年の歴史にピリオドが打たれたのでした。 |
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