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北陸鉄道 金名線廃線跡 その5  (釜清水〜西佐良)

釜清水から集落を抜けると、「手取キャニオンロード」は手取川西岸を並行する県道を横断します。
この県道は釜清水から金名線に並行し、終点白山下の南方で手取川東岸へ渡り、すぐに木滑という地区で国道157号線に合流する道路。大日川まで「手取キャニオンロード」に併走していた県道とは異なります。(後者(県道44号)は一つ西の大日川の谷筋に沿って南下しています。)

「手取キャニオンロード」はその県道を横断する手前で、白山神社の参道を横断しています。鳥居の真後ろを、現在も「キャニオンロード」が渡っており、金名線在りし日の、象徴的な光景の一つでした(下は「私鉄の廃線跡を歩くV」(JTBパブリッシング)」より)。
県道を横断すると再び田園地帯へ。とは言え右手には手取峡が、左手には岩崖をむき出しにした山が迫っており、若干景色に圧迫感があります。
あの岩山が迫るためか、渡河地点以外で「手取キャニオンロード」が最も手取川に近づく地点ではないでしょうか。
この付近で谷が最も狭くなる地点では「手取キャニオンロード」は右に、左にと1度ずつ大きくカーブします。

その手前にあった、「なよった」標識。ただ面白いから撮っただけ。どうでもよいのですが、サイクリングロード上で彼にここまでのダメージを与えたものって一体何なのでしょうか。
再び谷は開け、集落に出ます。集落は下吉谷。そして集落脇を通る「手取キャニオンロード」が拡幅すると下吉谷駅跡です。
下の画像は現状と、白山下駅舎内にあった現役時代(休止時代?)の下吉谷駅。現役の画像の方はどうも望遠レンズらしく、山が迫って見えますが、おそらく同じ地点、同じアングルです。

ちなみに駅跡脇に、釜清水に続き、またそば屋があります。旧鳥越村地区を含む白山麓はそばの産地で、こうしたそば屋が散在します。
下吉谷駅跡を過ぎると谷側に駐車場が現れます。ここに駅はありませんでしたが、「綿が滝いこいの森」というキャンプ場があります。金名線が現役ならおそらくここに駅が新設され、金沢市内からの近場の観光線としての目玉を担うことになっていたと思います。

ちょっと寄り道をして綿が滝に。
下の画像は川縁に下りる階段。手取渓谷の断崖そのままに、一部垂直に近いです。なおこの階段の入口脇に、かつて緩急車を流用した軽食屋がありました。

右下の画像が綿が滝。落差30メートルくらいあるでしょうか。右の岩場に人がいるのでスケールの目安に。
またこの辺り、金名線廃止後ですが、ライン下りもできるようになりましたが、現在でも行っているかは分かりません。
「綿が滝いこいの森」を過ぎると再び田園地帯に。この付近、手取川の渓谷は峻険ですが、谷筋としてはかなり開けています。
ここも何となくそんな雰囲気がするからという理由だけですが、西佐良駅跡。ここに踏切があり、その脇からホーム端にあがる小駅があった、という雰囲気。実際西佐良駅は駅舎のない棒線駅でした。
駅跡だとすれば右手前だと思われ、奥のコンクリートブロック造の倉庫は鉄道施設ではなさそうでした。
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