個人的に古い木造駅舎がすごく好きです。それもなるべくならば明治から昭和初期の建築当初の原型をよく保っているものが。木造駅舎はまだまだ全国に多く残りますが、大部分は補修工事を受けているため、原型を残した木造駅舎、というと木の框や土壁、木枠の窓などいくつか象徴となるアイテムがあげられます。その一つが入口の裸電球。紺地ホーローの駅名板と裸電球のある玄関口は、なんとも味のあるものです。この田野口駅もその貴重な駅舎を持つ駅です。大井川鐵道と言えばSL運行を売りの一つとした観光路線。実はこの駅もレトロにリニューアルしたもので、レトロな備品類が新し過ぎ、どこかつくられた味という見方は否定はできませんが、それを差し引いてもよく残してくれていると感謝したくもなる駅舎です。