山口線の名物列車「SLやまぐち」の最大の難所は仁保〜篠津間の仁保地峠。下り列車しか乗ったことがないですが、新山口から盆地を進んだ列車はこの峠に差し掛かると黒煙を吹き上げ登坂します。仁保駅はその峠の麓の駅。列車は長時間停車し、火夫がテンダーに上って石炭の準備をします。この日差しの中の重労働は、かつての鉄道業務の過酷さをよく表しています。停車中にホームへ出た満員の乗客の一人として、頭の下がる思いでこの作業を見つめていました。