|
宍道湖畔を走る普通列車(松江フォーゲルパーク駅付近) |
|
山陰地方唯一の民鉄路線で、前身の一畑軽便鉄道による最初の開業は大正3年と古い歴史を持つ路線です。社名は一畑薬師参詣を目的として敷設されたことからですが、その一畑薬師への鉄路は長い休止の末昭和年間に廃止されており、現在は松江市と出雲市とを結ぶインターシティ線、かつその両都市と山陰有数の観光地出雲大社を結ぶ観光線として利用されています。松江市〜出雲市間の流動としては、JR山陰本線に全く競合しない宍道湖北岸を走っており、また観光線としては、出雲大社へはJR大社線を「駆逐」し鉄路を独占化、その他にも松江しんじ湖温泉、宍道湖自然館ゴビウス、松江フォーゲルパーク、松江イングリッシュガーデンなどの施設にタイアップし、鉄道業としては安泰のようですが、内実は利用者の減少が著しいようです。一方で誌面やweb上などで宍道湖岸や長閑な車窓などに「なんとはない人気」を感じさせる場面は少なくはない、ちょっと不思議な路線でもあります。なお平成18年から鉄道事業の経営母体は「一畑電車株式会社」となっています。その持株会社となった前経営母体である一畑電鉄(一畑電気鉄道株式会社)は山陰有数の多角企業グループとして地元に君臨しています。 |