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下関駅の機関車交換
夜行列車華やかなりし頃、この関門海峡を越える特急・急行列車は一日20往復を超えていたのではないでしょうか。うち機関車の牽引する客車列車は、直流電化の本州側から交流電化の九州島内へ入るため、必ず直流型機関車から交直両用機関車に交換していました。乗車ルポならずともこれの見学は鉄道好きの乗客にとって欠くべからざる、そして下関駅を語るうえで避けることの出来ない、これは「儀式」でした。

「寝台特急はやぶさ・富士、8時38分発」。時は平成21年1月。この2か月後に廃止を控えた東海道・山陽ブルトレ最後の牙城です。 中線にあたる5番線に待機する単機のEF81交直両用型電気機関車。サイドにはJR九州所有を示す赤いエンブレムがあります。この後一旦下り方へ引き上げます。
4番ホームの下り方には「出ないで」の標示。これから行われる「儀式」のための注意書きです。 駅員さん登場。さらに縄張りを設置。フィナーレ近いフィーバー状態のための措置です。
対向ホームにもカメラマンたち。主役の登場ムードが盛り上がります。 8時31分、満を持して主役登場。前日の夕刻東京駅を出た「富士/はやぶさ」併結列車が到着。
列車が停車すると乗客たちがダッシュで列車の先頭へ。親子連れ、「普通の」人たち、「コアな」人たちなどなど、カメラマンの数は一気に膨れ上がります。過熱はしていますが、日常の光景でもあります。 東京から長躯1,200キロを超える距離を走破してきたEF66直流型電気機関車。静かに解放され、下り方の車両センターへ引き上げます。
機関車が外されて現れた「はやぶさ」エンドの24系25型客車。「顔」の変わった列車にまた一層のカメラの砲列。 先ほど下り方へ引き上げていたEF81が接近。先頭にはヘッドマークはなし。昭和60年のヘッドマーク全面復刻時には、真夜中の東北板屋峠の補機にも付けられたくらい徹底していたのですが。
EF81が連結作業に。今度は連結部にカメラの砲列。怒号飛び交う、てなことはなく、これでも皆笑顔で、または粛々と。 さて九州島内の交流電化への備えを終えた列車はこれから関門デッドセクションを越え、「はやぶさ」は熊本へ、「富士」は大分へ、…って、あれ?
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