飯田線小和田


小和田		KOWADA

駅勢家屋１軒、車道の全く通じない無人地帯の駅という、全国を代表する秘境駅。この他、静岡・愛知・長野県境に接する三県境の駅、皇太子妃雅子様の旧姓にあやかった（旧姓は「おわだ」）恋成就駅と、この駅の形容は多く、この立地にして知名度の高い駅です。

ホーム側の駅事務室がわずかにアルミサッシ化されているものの、ほぼ総木造の純度の高い木造駅舎です。昭和9年の築ですが、この立地では撤去はおろか、補修もままならないのでしょう。（H18.4撮影）

駅入口。入口上部に木製の駅名板に、入口脇にはハンドメイドと思しき駅名板もあります。

駅舎内。窓口はありますが営業していません。「雅子様フィーバー」の折り、この駅で挙げられた結婚式の写真なども飾ってあります。

駅舎内には似つかわしくない事務机。駅事務室にあったものでしょう。その上には名物駅らしく駅ノートがあります。

ホームは２面２線。天竜川のＶ字峡の斜面にあり、駅舎反対側下りホームは崖に接しています。

ホーム上の三県境界標。所在は静岡県、天竜川の対岸が愛知県、長野県は少し北の対岸と下り方のトンネルの向こう側です。

これもホーム上、「恋成就駅」の看板。皇太子ご成婚直後のピーク時にはこの駅も相当賑わったそうです。

構内上り方には信号機器室と貨物用ホーム跡があります。車輸送が覚束ない立地なので、保線基地としてもこの駅は重要です。

ホームから見下ろす天竜川。この区間の前身三信鉄道時代は隣の大嵐駅との間が最終開通区間で、開通前は水運により旅客を運んだそうです。