▲鉄道雑学研究所北陸支所トップへ  ▲廃線・廃駅INDEXへ
北陸鉄道 金名線廃線跡 その4  (下野〜釜清水)

「手取キャニオンロード」は集落に入って行きますが、この集落には小学校、中学校があり、また市営(旧村営)の温泉施設併設の総合レジャー施設「バードハミング鳥越」もある、旧鳥越村域の人口集積地です。
ただし旧役場はさらに南方にあり、その付近もやはりまとまった集落となっています。
が、金名線は役場付近は通っていませんでした。
「バードハミング鳥越」の温泉施設は「白山手取温泉」と言い、「手取キャニオンロード」から「バードハミング鳥越」への入口付近、市立鳥越小学校のあるあたりに、その下車駅、手取温泉駅がありました。(当時「バードハミング鳥越」という施設はありませんでしたが。)
ただしやはり何の痕跡も雰囲気もなく、ただ駅前商店と思しき商店からの、推測地点です。
手取温泉駅跡付近の鳥越小学校を過ぎてしばらくすると今度は市立鳥越中学校があります。
中学校前を過ぎた辺りに、「てどり桜街道」から右に逸れていく未舗装の農道がありますが、これが金名線跡。
金名線跡はここで一旦「手取キャニオンロード」とも「てどり桜街道」とも離れます。(左下は振り返って撮影。左手が中学校です。)

そして未舗装農道の先、右手には古い農協倉庫が見えてきます。農協倉庫と言えば、駅跡の重要な判断材料。そして事実、この辺りが金名線中間主要駅、釜清水駅跡です。
釜清水駅跡は何もないただの空き地となっていますが、島式ホームを持った交換設備のある駅であったため、その跡地のサイズはこれまでの小駅と比較になりません。
ちなみに左手奥の大きな民家のような建物はそば屋なのですが、あの辺りに駅舎があったそうです。
駅跡地の下り方は未舗装ながら整地され、駐車場になっていました。そば屋の駐車場というわけでも、月極駐車場というわけでもなさそうでしたが。(上り方向を向いて撮影しています。)

古い写真を見ると駅舎は、この方向からは右手にあったようですが、左手には留置線も1線あったようなので、手前に写る土手から降りる3段の階段も駅施設の名残だと思います。
これも上り方向を向いて撮影、の、釜清水駅跡。カーブミラーの奥が構内跡地で、右手が駅舎跡地とされるそば屋さん。
「手取キャニオンロード」はこのそば屋の右側を、奥から手前方向に走っています。
手前を横切るのはここ旧鳥越村地区から小松市へ向かう国道360号線。
余談ですが国道360号線は鳥越以南は、「手取キャニオンロード」が当初併走していた国道157号線との共用区間を経て岐阜県境を越え、合掌造りで知られる白川郷を経由してJR高山本線の角川から猪谷へと結んでいます。
そば屋さんの建物が駅舎跡地とのことですが、構内の画像(3つ上)左手手前に写る建物も鉄道施設跡と思われ、その正面は駅舎然としていました。
この建物の前のスペースは路線バスの転回用地とされており、明らかに北鉄用地。またこの脇に釜清水バス停もありました。
ただ構内側に改札跡のような痕跡はなく、また正面側も駅舎としては窓が小さいので、詰所か何かだったと思われます。
これは釜清水駅構内跡、そば屋さんの前から、国道360号線の向こう側を見た図。
民家の隙間に割り込むように延びる舗装路が、再び「手取キャニオンロード」となった金名線跡です。
その /  /  / 4 /  /  / 7(補記) へ
▲鉄道雑学研究所北陸支所トップへ  ▲廃線・廃駅INDEXへ