▲鉄道雑学研究所北陸支所トップへ  ▲廃線・廃駅INDEXへ
富山地方鉄道 立山線 上横江駅跡

富山地方鉄道立山線横江〜千垣間にある廃駅で、横江駅の下り方約600mの地点にあります。
この駅は大正10年、立山線(当時富山県営鉄道)の延伸に伴う当時の終着駅として開業、当時は横江駅を名乗りました(当時は現在の横江駅は未開業)。その2年後に路線は千垣駅まで延伸、昭和6年に現在の横江駅である、当時の尖山駅が開業、さらに昭和40年には横江の集落にある尖山駅が横江駅に、そしてこの駅は上横江駅に改称となりました。
この頃全国的にモータリゼーションが進行、21世紀も間近い平成9年に、集落から離れた上横江駅は廃止となりました。横江の集落自体それほど大きなものではないうえに、その集落からも離れた上横江駅は利用者も少なく、末期には通過する普通列車も多かったようです。
現横江駅も存在しない時点で、この駅が集落を無視したような位置に開設されたのは、もしかしたら元々千垣延伸を控えた一時的な終着駅として、立山線の急勾配の始まる手前で、それなりにスペースの取れる地点でとりあえず、という程度の理由だったのかもしれません。現在も特に周囲に民家はなく、ホーム跡と私道のような停車場線がかつての駅の存在を示しています。(H24.4撮影)
駅前の県道から見た上横江駅跡。突き当りにホーム跡が見えます。この舗装路は下り坂で、やや見下ろした視座です。 反対に、駅跡から駅前方向を。杉林の前の水平線が県道。民家はなく、駅前によくあるような商店や大型倉庫などの痕跡もありません。
残っているホーム跡。手前は現役線です。これは上り方向を見た図。 下り方向を見た図。駅前は線路の左側で、そちらにもホーム跡の盛り土があります。
駅前側の盛り土上は通常ホーム以上に広く、駅舎跡地も含んでいるかもしれません。現在朽ちた枕木などが積まれています。 現在残るホーム跡も巨大な杭が打たれています。この奥には畑があり、その境界でしょうか。当初は終着駅なのでこの向うもヤード跡かもしれません。
▲「駅と駅構内」横江駅へ  ▼千垣駅へ
▲鉄道雑学研究所北陸支所トップへ  ▲廃線・廃駅INDEXへ