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富山地方鉄道 立山線 芦峅寺駅跡

富山地方鉄道立山線本宮〜立山間にある廃駅で、常願寺川に沿うこの区間で、路線を殊更川に押し付けるように存在する与四兵衛山の、西側の麓にあります(ちなみに同区間の廃駅粟巣野は与四兵衛山の東側)。
実はこの駅の記録はかなり少なく、昭和12年の路線の粟巣野開業時に開業、廃止は千寿ヶ原(現立山)開業の前後、昭和28年から32年あたりであろう、という程度しか分かりませんでした。
芦峅寺(あしくらじ)という地名は現立山駅を含む、この駅の常願寺川対岸の地名で、この駅自体は山に分け入ったような、完全な山中の無人地帯にあります。こんなところに駅が置かれた理由は、どうやら芦峅寺地内にあった立山炭鉱の鉱物輸送にあったらしく、利用客も工夫が主だったようです。この立山炭鉱の閉山は昭和25年頃らしく、役割を終えたこの駅もひっそりと廃駅になったようです。
現在も現役の立山線が走る区間なので、車窓から駅跡の存在は容易に確認できますが、熊や猿なども出る山中で、アクセスは容易な地点ではなく、電車の往来の危険も併せ、詳細は記しません。訪問される場合は自己責任でということで、悪しからずご了承いただければ。(H24.9撮影)
立山線の駅としては極めて短いホームがあります。ホーム上は夏草に覆われていました。これは上り方向を見た図。 こちらは本宮側から下り方向を見た図。ホーム上には朽ちかけた小屋があります。かつての待合室でしょう。
駅前には立山線21キロポストがあります。停車場中心は厳密には20.9キロだったようです。 ホーム上の待合室跡。
覗いてみると、石油ストーブが錆びついていました。 一方で新しそうな勾配標も。現在も保線関係の倉庫に使用されているようです。
これは立山線の車内から見た駅跡。線路の左手にホーム跡があります。個人的には記録も少なく、アクセスも困難なナゾの駅跡とのファーストコンタクトでした。 常願寺川対岸の芦峅寺地区側から。山の中腹に左右に線路が走りますが、右側の杉林から僅かにホーム端が見えています。
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